●月と鼈

読み(ひらがな)

つきと すっぽん。

意味

外から見た形は、よく似ているが、全く性質が異なり、とても比較にならないほどの 差があることのたとえ。

解説

月とすっぽんは、どちらも、丸い形をしていますが、月は、太陰暦の日を決めるのに とても大切なもので、なくてはならないが、すっぽんは、それに比べて、とても小さい 存在だったため、このような句が生まれたようです。昔は、すっぽんは、食べる事も 少なかったのかもしれません。普通は、すぐれた人と、劣っている人を 比べたときに用いることが多いようです。

重要語の意味

月=地球の周りをまわる星。明治時代以前は、太陰暦で、毎日の 日を決める為に用いられていた。  すっぽん=動物の一つ、かめの一種で、足や、頭を隠すと、こうらだけが、 丸く見えるので?。  太陰暦=「たいいんれき」と読み、月の光る形、満ち欠けを基準に、 日にちを決めるための方法。 

いわれ(歴史)と重要度

喜多村信節(きたむらのぶよ)の随筆、「嬉遊笑覧(きゆうしょうらん)」。   重要度=☆☆☆   

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月の満ち欠け

月は、昔から、毎日の日を数えるのに用いられたり、満月の夜には、 暗闇を明るく照らしてくれる、大切なものだったようです。

月は、地球の周りを、約27日間かけて一回りしています。 昔の暦(こよみ)、太陰暦(たいいんれき)は、 月の動きによる変化(満ち欠け)を利用していたようです。 月の満ち欠けは、地球から見た、太陽と月の位置で決まります。 これによると、 月の初め(太陽と月は同じ方向にある)は、真っ暗な新月(しんげつ)で始まり、朔(さく)と呼びます。 やがて、右端から少しずつ明るくなり、半月となる、上弦の月が、 8日目ごろの月となり、満月(太陽と月は、ほぼ180度の位置関係)となる頃を15日ごろとし、望(ぼう) または、望月(もちづき)と呼びます。半月の下弦の月の頃を、23日ごろに し、最後の新月の手前の状態を、29日、30日としていたようです。 このように、月は、当時の人たちになくてはならない、大切な生活の基準だった ようです。現在でも、旧暦と呼び、日めくりなどには、記載されています。 1ヶ月が、30日になったのも、月の満ち欠けが理由のようです。

朔望月


[01]→02

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